踏切が閉まっていくのを待っていたら、目の前に踏切内で自転車を押してほぼ進まず立ち往生しているおじいさんがいた。
近くの工事のための警備員が二人たまたまいて、すぐ助けに行った。でもおじいさんは動かない。近づく電車のけたたましい警笛が鳴る。自分は怖くなって「イヤーーー!!!」と叫んで後ろを向いて走って逃げてしまった。少し振り返ると、電車が止まっている。4本線路があるので、おじいさんの位置からは離れた線路の電車だったようだ。
別の道から駅の改札に入ったが、安全確認のため電車は来ない。少し待っていたが人がホームにたくさんいる。10分くらいで運転再開のアナウンスがあったので、おじいさんたちは無事だったんだろう。
でも怖くて怖くてその路線には乗りたくなくて、混んでいるのも嫌で、別会社の電車に乗って美容院に向かった。


ああいう時、とっさに踏切のそばにある非常停止ボタンを押すことなんて自分には出来ないんだと、つくづく反省した。


美容院でも美容師のお父様の体調不良の話を聞いたり、自分の両親のこの先のことを考えたり、自分に何ができるんだ、何もできやしないんじゃないか、部屋も散らかって、見てみぬふりで。と不安と自戒の念でたまらなくなっている。